上越タイムスDJ 「恋する妙高 」 高木いくの連載 2011/11/30




「恋する妙高」      高木いくの連載





久しぶりの友人に会うと、誰々ちゃんは「うつ」で、○○くんは「ひきこもり」3年目、

普通に元気な人の方が少ないかも・・。なんていう話しを割と頻繁に耳にするなぁと思う。

耳にしても悲しいとかショックといった感情はあまり無い。

自分の経験を想うとそんなに心配なことではないし、人の生命の底力を身をもって知っているからだ。

いわゆる精神病のほとんどは“思い上がり”だと私は思っている。

かくゆう私がそうだった。三年の間、仕事どころかほとんど人と会わず、

三日に一回眠れるか眠れないかで朦朧とただ気持ちが事切れないようにひたすら耐える日々をやり過ごした。

今はその3年間のことを、あれは“地獄へ留学”していたんだと納得している。

どうして私が留学したかというと、“自分もこの自然の一部”だということを忘れていたからだ。

動物や植物は生きることに意味など求めていない。生き抜くための手段に善も悪もない。

自分の存在意義など考えず疑いなく今を生きている。これが生命の最大の愛なのではないかと思う。

妙高の自然は、“生命たちの平等性”を私に気づかせてくれた。

これに気づいて実感できたら、誰々ちゃんや○○くんも“地獄留学”からの卒業も近い。

でも地獄留学が悪いわけではない。これもまた自然だ。そして誰でも留学できるわけではない。

タフな人しかできないしお金も体力も必要だ。

私にはあれ以上留学する体力がなかったが気が済むまで留学していいのだ。

ちなみに留学中の私の救いは、“ラジオ”と“音楽”だった。ほんとうに救われたと思っている。

今 そのラジオの仕事と音楽ができていることは奇跡だ。