無敵の女の子(2009.01)

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急に、生まれた町の風を思いきり吸いたくなって7年振りに故郷を訪ねました。私が生まれたのは神奈川県の横須賀市と逗子市の境の港に面したとても小さな町です。目立った建物といえばTOSHIBAの工場くらい。国道を挟んで山側は谷戸(やと)と云われる細い路地と小さな坂道の住宅地で、海側は防備隊(ぼうびたい)という戦後の名残りの工場地帯です。工場排水なのか船から出る油のせいか海水(うみみず)は黒真珠のような色をしています。灰色の自衛隊船や貨物船が停舶し至る箇所に立ち入り防止用の錆びれた有刺鉄線がかけられています。決して明るい優しい雰囲気の海ではありません。それでも少し毒々しい潮の香りに私は胸がいっぱいになって涙があふれてとまらなくなります。

いったいなんの涙でしょうか・・・。懐かしさなのか、安心感か、潮風に揺られしばらく甘えるように泣いていました。 
どうして急に帰りたくなったのか・・・。
私はたぶん、きっと、許されたくてここへ来たのだと思いました。ここには無償の愛の記憶があります。 ひいばあちゃん、ばあばあ、じいじい、おじちゃん、おばちゃん、まーちゃん、のりちゃん、ななおちゃん、ひとえちゃん、皆ただただ愛してくれました。
惜しみない愛情の中で私はきらきらのびのび無敵の女の子です。
大人になってから知らないうちに心のどこかで自分を責めて生きてきたように思います。目に見えない消えない傷もいくつかあります。


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幼い私は体が弱くよく高熱に苦しみました。我の強い私は母に叱られよく泣いていました。いつでも、どんなに私がいけないときでも抱きしめて背中を撫でてくれたひいばあちゃんの顔が浮かんでいます。
白髪(はくはつ)をゆるくひっつめ細い目をさらに細め微笑んでこちらを見ています。 
・・・「・・いいんだよ」  ・・・「・・うん」   
涙をふいて、冬の陽射しに顔を上げおもいきり風を吸い込んだら、
私は再びきらきらむくむく無敵の大人の女の子です!
注がれた愛はこの体の中にある・・。
さあ、ここからまた旅に出よう。
たくさんの無邪気な泣き顔とこぼれる笑顔に会いに・・・
いつの日かあたたかい胸に帰る日まで・・・・・








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—追伸—
明けましておめでとうございます !
みなさんどんなお正月を過ごしましたか?
私は何年振りでしょう・・。お友達のKAB.ちゃんに誘っていただきステージで新年を迎えることができとてもしあわせな年越しを過ごしました。ライブに来てくださったみなさん、歌わせてくれたKAB.ちゃん、ほんとうにありがとうございます!
KAB.ちゃんには曲を書いていただいたり一緒に作ったり、この連載の写真もお願いして半日おつき合いいただき撮ってもらいました。
曲はもちろんですが写真もとても素敵です!
( http://www.kab.ne.jp ←KAB.ちゃんのHPだよ☆)
せっかく素敵な写真を撮っていただいたので横須賀編の増刊号を書きたいと思います! お楽しみに^^☆ いつか写真と一緒に連載本や詩集を出したいです☆ そして今年はぜったいアルバムを出して今度は自分でカウントダウンライブの企画もしたい^^☆
よ〜〜し! 良いお年を^−^!!